公開日:2017/08/31

中小企業のUSPはどこにある?

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 向かい合うふたつの店舗

From:脇田優美子

競合マーケティングにおけるUSPを体感した出来事をお届けします。

家の近所にドラッグストアが2店舗あります。
A店もB店も、狭くて陳列もちょっと窮屈な感じの似たような店舗です。

どちらもチェーン店の店舗ですから、置いている商品もほとんど同じです。
そしてこの2つのお店は、なんと細い通りを挟んでほぼ真正面に向き合って営業しているのです。

まさにしのぎを削るビジネス環境です。

私はいつも、A店を利用していました。
目当てのものがA店にない時だけB店に探しに行く程度で、ほとんどすべてA店から購入していました。

何故でしょうか?

 2つの店舗のたった1つの違い

私がほとんどA店だけしか利用しなかった理由。

それは、店長さん。
A店の店長さんの動きが、いつも素晴らしかったからです。

要は店長だったのです。

もう覚えていないくらい前に、商品を探している私に、「何かお探しですか?」「ご相談乗りますので、お声掛けくださいね。」と、その店長さんが笑顔いっぱいに話しかけてきました。

そこから、ちょくちょく店長さんに気軽に相談しながら購入するようになりました。
本当にちょっとしたものを買う時でも、対応がとても親切なのです。

彼は積極的に人とかかわろうと意識して、マーケティング活動としてもそれを実践していました。

たとえばのど飴を買おうとしていたら、
「あ、僕はこれを食べてるんですよ。僕、呼び込みなんかで声を出すでしょ。喉が枯れちゃうからこれが欠かせなくて。おひとつどうぞ。」
と彼のポケットから、のど飴のジッパーの袋が出てきたこともあります。
味見させてくれたので、もちろんそれと同じものを購入しました。

私の購入履歴も覚えていて、薬の取り寄せで気を利かせてくれたり、サンプルをつけてくれたり、ととにかく親身な対応でした。

目の前に存在するB店ではなく、自分の店で購入してもらうためのマーケティング活動がこれなのだ、と十分にわきまえて、努力しているのが感じられました。

なによりも、仕事に対する熱意が伝わるのです。
お客様の役に立とうとする姿勢には、誰もがとても好感を持っていたはずです。

A店の店長さんのあり方が心地よかったので、私には、B店でわざわざ買う理由がなかったのです。

 そして私は買わなくなった…

ところが、ある日を境に、私はA店だけで購入するのをやめてしまいました。

なぜなら、この店長さんが転勤になってしまったからです。

そうとは知らずA店に行った時、顔見知りのスタッフさんが、私に新しい店長さんを紹介してくれたのですが、その挨拶は気乗りのしないおざなりな態度。

これからは、この人が店長さん…。
この人に相談する気が起きない…。

そう思ったら、とてもがっかりしました。

案の定、次にA店に立ち寄った時、新しい店長さんは明らかに私の顔など覚えていない様子で、店にいても何の反応も示しませんでした。

やっぱりね、という感じです。

仕事に対する向き合い方が、以前の店長さんとあまりにも違っていました。
店長である自分の存在が、競合マーケティングの要だと理解していないと、これほどまでにずさんな対応になってしまうわけです。

それから私がどうしたか?

そうです。お察しのとおり、けっこうB店も使うようになりました。
親切な店長さんが迎えてくれていたA店を使う理由がもはやなくなってしまったからです。

今のA店はマーケティング的にあまり見るべきところがなくなってしまい、私にとってむしろ残念なお店なので、特に期待のないB店で買っても一緒なのです。売られているものはほぼ同じなのですから。

 あなたが売っているものが他と同じなら

あなたの事業ではいかがですか?
あなたが売っているものは、他と明らかに差別化できるものでしょうか?

どこでも似たような商品を売っているドラッグストアのような事業は、コモディティビジネスの典型です。なので特価セールやクーポンや特売日など、とにかくディスカウント寄りの施策がなされています。

マーケティングとしてこれらに一定の効果はあるでしょうが、お客様は価格の安さにつられて、その都度ふらふらと安いほうに引き寄せられているだけでしょう。

安定した売上は、ディスカウントだけでは乗り越えられないマーケティング課題です。売っている商品がほぼ同じで、大した差別化もできないとしたら、違いをアピールできるのは、ただ1つ。

「人」で惹きつけることです。

中小企業経営者であるあなたと、あなたのスタッフだけが、競合との明らかな違いです。

商品自体の魅力が簡単には変えられないのならば、(本当は工夫できますが、それは別の機会に)、人の魅力で売ることです。中小企業が差別化できる最強のポイントのひとつが、魅力的な経営者とスタッフの存在なのです。

経営のノウハウや、従業員に対するマネジメントをいくら学んでも、「人」に焦点を当てることを置き去りにしては、これからの中小企業経営は厳しくなるでしょう。

今すぐにできる差別化、「人」でUSPを生み出すことに意識を向けてみませんか。

PS
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