事業の衰退が頭をよぎったら

From:脇田優美子

企業の衰退に関して、日本においては過去14年間にわたり、老舗企業のほうが新興企業よりも全体に占める倒産件数が高い傾向が続いています。

時代の変化が大きく、これまでのビジネスモデルが通用しなくなってきていることが大きな原因の1つと言えそうです。

あなたが老舗企業を経営していても、あるいは創業者であっても、今は、これまで勝てていた手法だけに頼り続けられなくなる歴史的な転換点です。

「ビジネスの衰退を防ぐには、何かしなければいけない…」
「とにかく、このままではまずい」

と思っても、焦る気持ちだけでは良い施策は打てません。

まずは落ち着いて考える時間をとりましょう。

戦術の前に戦略を

日々事業を運営しながらも勉強熱心な社長は、いろいろと情報収集していらっしゃいます。

ところが今はとにかく情報が膨大で、たとえば売上を上げる方法というものも、インターネットでいくらでも見つかります。

周囲の経営者の方々がとりあえずあれこれ試しているのを見聞きすると、自分も遅れてはいけないという気持ちにもなりがちです。

しかし、闇雲に手法から入るとたいていは上手くいきません。

自分の会社にとって必要なこと、あなたにとって重要なことを見極めてからでなければ、時間とお金を無駄にしてしまうだけに終わります。

戦略をきちんと考えた上であれば、自ずと取るべき戦術も決まってきます。
多数の戦術の中から自分に必要な戦術を選びとるには、自社の未来を見据えることが先決です。

あなたは何がしたいのか

あなたが創業者であれば、起業した時の思いがあるでしょう。創業理念を実現するためにこれまで頑張ってこられたはずです。

ここから先も、さらにその思いを貫いて生きていく情熱を持っているでしょうか。

それともいろいろな迷いがあるでしょうか。

あるいはあなたは、跡取りの2代目社長かもしれません。先代の事業を守りながら生きてきたこれまでを振り返って、どのような思いがあるでしょうか。

小さな会社では、あなたの情熱がそのまま事業の勢いに直結します。

経営者として、危機感をもとに情熱を一段と高められるか、自らに問い直してみましょう。

そして、あなたはご自分の事業を通して、何を成し遂げたいのでしょうか。

いろいろな苦労をしてまでビジネスを続けようとするのはどうしてでしょうか。

心のうちの深いところまで下りて行って、今の事業を経営していくことに己の人生を使う覚悟ができているのか、見つめてみましょう。

独りで考えることに行き詰まっているかもしれません。

誰かの助けを必要としているのかもしれません。

正直な気持ちで自分の心と対話する機会を持てば、きっと見えてくるものがあることでしょう。

仲間を大切に

あなたの事業を支えてくれる人たちに感謝する気持ちは何よりも大切です。

お客様、お取引先、従業員、家族。

特に、これから数十年も人手不足は続きます。

縁あって自社で働いてくれる従業員はとても大事な仲間です。給料を支払っているのだからという意識を超えた、共に生きていくという意識をもってはじめて、彼らのパワーが引き出されてくるでしょう。

今の時代は、たとえ給料を高くしたとしても、あなたの生き方に共感できない従業員はあなたのもとを離れていきます。

人は財産であるといわれますが、今後ますますこの言葉の重さが身にしみる時代になることは間違いありません。

実現したい未来を明確に

経営者として、あなたがこれからどう生きたいのかが明確になれば、要らない戦術に惑わされることはなくなります。

手当たり次第にビジネス書を読み漁ることも、あちこちのセミナーを渡り歩くこともなくなるでしょう。

あなたが本当に望む未来がはっきりと描ければ、そのためにすべきことはそれほど多くはないのです。

成功する経営者は、やることを増やすのではなく、やらなくてよいことを見極め、すべきことだけに集中する、と言います。

この見極める力を養うには、やはり自分の気持ちを整理し、考えを明確にすることが不可欠なのです。

事業を継続していくプレッシャーから焦って動き回っても、間違った努力は実を結びません。

衰退か成長か、この分かれ道では、経営者としての人生を振り返り、自分の中の使命感を探り当てることが何よりの要ではないでしょうか。

PS
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