事業戦略を強化する3つの視点

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From:脇田優美子

小さな会社、特に物販を事業とする日本の会社の多くにも、アマゾンエフェクトが押し寄せています。

アマゾンエフェクトとは、ネット通販アマゾンの攻勢により、大企業であれば業績の低迷や株価の低迷、悪くすると倒産に追い込まれるような現象です。

大企業のみならず、中小企業にも確実にその影響が及んでいることを、あなたもすでに体感していらっしゃるのではないでしょうか。

あなたの会社が自社開発商品のみを扱っているならともかく、メーカーの製造した商品の単なる小売であれば、アマゾンと品ぞろえがほとんど同じになる日も近いでしょう。

ここだけでしか買えない商品、というオリジナル商品を販売している場合でも、競合他社による似たような商品が溢れ、消費者から比較検討される社会です。

そこで、モノからコトへ、と体験型消費が促されています。

モノを売るのではなく、体験による学び、驚きや喜び、自己実現、成長を価値として提供することで、モノが売れていく仕組みに変える、ということです。

一方、物販でなくサービス業においても、コモディティ化は加速しています。

どこのサービスも似たようなもので、価格競争に陥りやすく、自社を選んでもらうのが難しい状況があります。

そして、AIによりビジネスにとどまらず社会全体が未曾有の変化を遂げている真っ最中でもあります。

こうした時代背景において、経営者ならば、今後の事業戦略を改めて考えることは避けて通れません。

今までとこれからは、世の中があまりにも違うのです。

変える?変えない?

事業の戦略を変えるか、それとも変えずに行くか、を考える際は、当然ながら十分な情報収集が必要です。

今はAIとビジネスモデルが組み合わさり、これまで存在しなかったビジネスが次々と生まれています。

いったい何が起こっていて、どこへ向かっているのかを見極めるのは簡単なことではありませんが、時代の全体を把握できず、流れが読めなくなってしまうと危険です。

あなたの事業が突如必要とされなくなってしまう事態も、これから起こり得ないわけではありません。

現に、業績不振に喘ぐ企業は多数出てきています。

小売業などの場合、例えばアマゾンのような巨大企業の影響の外に出る、土俵を少しでもずらす、という意識を持って戦略を見直さなければ、踏みつぶされてしまいかねないでしょう。

大企業にはできないことをする、という視点が必須です。

 

何をどう変える?

世間がインターネットをはじめとしたデジタル対応に振り回されている間に、アナログ対応をしっかり強化する、という戦略もあり得ます。

人にしかできない対応を、他社が追随できないレベルにまで工夫し補強しておけば、それだけでもお客様に選んでいただける会社になることはある程度は可能でしょう。

これまでの顧客対応と集客方法をどう変えていくのか、考え方から具体的なやり方までを、一気通貫で見直すことも有効です。

大企業の提供する対応のスピードや利便性に対して、自社はどうなのか、それに対するお客様の気持ちはどうなのか、きちんと感じ取っているでしょうか。

お客様に同じような満足や利便性を提供できないとするなら、その代わりにどこで満足いただけるでしょうか。

たとえば、お客様を継続してフォローする仕組みはきちんと機能しているのか、きめ細かな改善はできているでしょうか。

採用面においても、あなたの会社に必要な人材は、これまでとこれからでは変わってくるはずです。

自社の社員にとって必要なスキルは、果たして現状のままで良いのか、見直しのタイミングが来ているのではないでしょうか。

ただしそうは言っても、全くのアナログ対応だけでこの先本当に勝ち残り発展していくことは、やはり難しいだろうと思います。

時代の流れから振り落とされてしまわないよう、臨機応変に柔軟に、新しいものを取り入れる姿勢で臨みましょう。

どのような手法でいつまでに変える?

事業戦略を変えると、戦術も変更する必要が出てきます。

最適な戦術か否かを見極めるにも、やはり情報収集が欠かせません。

周囲に惑わされず、目先だけでなく、中期的長期的に見て機能するのか、という視点で判断しましょう。

あまりにも多くの手法が存在していますが、本当に一瞬で消えていくようなものから、数年は通用するようなもの、もしかしたらもう少し長く使えそうなものなど、枚挙にいとまがありません。

自社の戦略に合ったもので、時間と労力をかけるに値するものを選択するには、適当な判断では無理です。

いつまでに何を成し遂げる、というビジョンを決めて向き合うと、軸をもって考えることができるでしょう。

さらには、戦略を見直し戦術を軌道修正しながら進む過程で、場合によっては縮小や撤退の決断も求められます。

ダラダラとやってしまい体力を消耗するうちに、世の中がさらに次のステージに移っていく可能性があります。

今はそれくらい変化のスピードが早いので、常に社会の動きから目を離さずに、自社を取り巻く環境を読むことを怠らないようにしましょう。

逃げない

経営者が、「変えなければ」と感じていても具体的に何も行動しないと、想像以上に事態が悪くなってしまうかもしれません。

事業戦略の見直しは気軽にできるものなどではなく、本気で考え決断して、舵を切って行かねばなりません。

これまでのお客様が去っていくような、痛みを伴う決断も強いられる場面もあるかもしれませんが、事業全体を見て必要であれば、経営者はそうした判断もしなければならないと思います。

そこにはやはり、社長の信念、信じる道を進む決意が不可欠です。

戦略の変更も、経営者のしっかりとした意思が反映されたものである限り、決断して悔いはないはずです。

独りよがりにならないよう、お客様の求める価値を提供することがビジネスではありますが、事業を変化させていく根拠は、最後は経営者の思いに帰結するのではないでしょうか。

お客様あってのビジネスであり、しかしながらあなたが人生を賭けている事業です。

事業戦略の見直し、どうぞ本気で取り組んでください。

 

PS
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