公開日:2017/11/16

中小企業の新戦略

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From:脇田優美子

今の世の中、単に商品を売るだけではお客様から買ってもらうことが難しくなっています。

日本は人口減少時代に突入しています。モノが溢れてお客様は減ってきていますので、今後、商品販売のみのビジネスは成り立たないという流れが止まることはないでしょう。

中小企業にとっての勝ち残り戦略は何なのか、今回は新たなビジネスモデルをお伝えします。

サービスだけでは差別化できない?

商品販売だけでは勝負できない、という状況から抜け出すためには何が必要でしょうか?

現在は中小企業においても、事業モデルにサービスを組み込む動きはかなり浸透してきています。

多くの会社が、お客様が購入した後もそのお客様と関わりを持ち続ける工夫をしています。商品を売るだけでなく、フォローアップの重要度が増しているのです。

あなたの会社ではどのような取り組みをしているでしょうか。

例えば、自社商品の活用方法を会社の側から積極的に発信したり、上手に使いこなしているお客様から活用事例を集めてそれを他のお客様に紹介する、というような活動も一般的になりつつあります。

もし、あなたの会社がこのような活動に手をつけていないとしたら、いわゆる「売りっぱなし」の会社として、お客様から忘れられていく危険が大きいと言わざるを得ません。

というのも、勝ち抜いていこうとする中小企業は、すでに次の段階に歩みを進めているからです。

サービス化の最高の価値は?

サービス化を突き詰めていくと、どのような価値に行き着くのでしょうか?

「体験価値」という言葉をあなたも聞いたことがあると思いますが、お客様はモノを購入しているわけではなく、体験を購入しているのだ、というとらえ方です。

この体験価値を提供するのに最適なサービスが、あなたの会社からお客様への「アドバイス」「コンサルティング」です。

平たく言えば、自社が備えている知識や持っている情報をお客様に教えてあげることです。ちょっとお伝えする、というレベルではなく、事業モデルとして本格的に考えるのです。

例を挙げると、洋服をネットでレンタルする「ファッションレンタル」というサービスが急に流行ってきていますが、その中でも、スタイリストが自分に似合う服を選んで送ってくれる、というコンサルティング付のビジネスですね。

この例では、お客様の悩みは、

  • 自分で服を選ぶとついワンパターンになってしまう
  • 素敵なファッションに憧れるが、いつも無難な服を選んでしまう
  • そもそも自分の服のセンスに自信がない
  • それなりにオシャレに気を使っているけれど、ファッションのプロの意見を参考にしたい
    などです。

お客様が自分のファッションの好みや悩みなどの情報を会社側に伝えると、それをカルテとして、プロが自分だけのために素敵な装いを選んでその服を自宅に送ってくれるようなサービスです。

スタイリストが服を組み合わせてくれるというのが最大のポイントでしょう。

こういったビジネスモデルの優れた点は、専門家としてお客様に教える、というコンサルティング部分の付加価値が高いため、競合との価格競争から抜け出せることです。

しかも、パーソナライズ(個人の関心や行動に合わせて最適化されたサービス)されたビジネスである点がさらに価値を高めています。

人は誰でも、自分だけのために何かしてもらうことに満足感を得るものです。顧客から”個客”へ、という流れを強く意識したモデルと言えます。

実店舗の服がどんどん売れなくなっていく、という話を以前お伝えしましたが、その理由として、お客様の時間の使い方が変わっただけでなく、インターネットでこのようなサービスのついた買い物ができることも影響しているのではないでしょうか。

損して得取れ

一方で、有料サービスとしてモデル構築できなくても、無料で本格的なアドバイスを与えることで、お客様の周りに新たなお客様を生み出すこともできます。

インターネットで苗木の販売を行うある会社では、部活と称して部員を募集し、社長が全国の部員に顧問として苗木の成長のためのアドバイスを与えています。部員はインターネットで互いの生育状況を写真と共に発信し合います。インターネット上の部活動です。

これが一般的な会員サービスと異なるのは、ファンを増やすための会だという点です。

購入者全員を会員として扱う通常よくある会員制度のようなものではなく、応募してきた部員と社長がやりとりする関係です。それによって何が起こるのでしょうか?

今はすべて買物の前には価格比較をするのが当たり前の消費行動になっているにもかかわらず、社長と会社のファンになった部員は他社ともはや価格を比較することなく、この会社の継続顧客になっていきます。

さらに、似たような趣味を持つ見知らぬ人が、一般に公開されている部活動ページを見て、「ここから苗木を購入すると楽しそう」と感じて、新たな購入を引き寄せ販売増加につながっているのです。

昔から商売の要諦として「損して得取れ」と言われていますが、先にお客様に与えることで予想以上の効果が得られている好事例です。

あなたも自社のサービスで、お客様に教えられることが必ずあるはずです。そこをビジネスモデルに組み込んで提供することを真剣に考えてみてください。早く始めるほどチャンスは広がることでしょう。

PS
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