「恥知らず」なパクリ映画から学ぶマーケティングの極意

サメ

これはハリウッド映画に限った話でもありませんが、ある映画のヒットによって雨後の筍のように後発作品が続々と出てくることがあります。

 

例えば、「大空港」のヒットにより「ポセイドン・アドベンチャー」や「タワーリング・インフェルノ」といった名作が生まれました。
また、「ダイ・ハード」の成功を受けて、「沈黙の戦艦」や「ザ・ロック」などの優れた映画作品が制作されたのです。

 

しかし、全てが良い方向に動くわけではないというのも事実。

 

「リング」がヒットした後は髪の長い白い服を着た女性の幽霊が出るホラー作品ばかり作られるようになり、「呪怨」の後には顔色の悪い子供や女性の幽霊が出るホラーばかりが作られました。

 

アメリカでも「トランスフォーマー」の大ヒットにより「トランスモーファー」という映画が早速作られていました。「パシフィック・リム」制作の報を受け、「アトランティック・リム(邦題:バトル・オブ・アトランティス)」が制作されました。

 

そして、そんな映画の頂点にあると言えるのが、サメ映画です。

 

「ジョーズ」以来「ディープ・ブルー」など多くの作品が作られてきたサメ映画ですが、ここ最近はもはや別の新しいジャンルではないかというほど多くのサメ映画が作られています。

 

例えば、サメの大群が竜巻に乗って都市を襲うというもの、古代の巨大ザメが復活し人を襲ったりメカ巨大ザメと戦ったりするもの、サメが雪原を泳いだり、サメの頭が増えたりするものと、書いていて頭がクラクラするようなものが制作されているのです。

 

さて、こんな映画ばかりを制作している「アサイラム」社の社長でプロデューサーのデビット・マイケル・ラット氏はこんな言葉を日本のファンに送っています。

「日本のファンは世界でもとびきり熱くて献身的だよね。君らがいなければメガシャークもなかった。だから、全部キミ達の責任だよ!」

 

笑い話やジョークにしか思えない発言ですが、実はこの言葉にこそマーケティングの極意、神髄が隠されているのです。

パクリ映画の製作会社と世界一のコピーライターの共通点

かつて世界一のコピーライターと言われたゲイリー・ハルバートという人がいます。

 

彼はセミナーでこんな逸話を残していると言われています。

 

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セミナー中、ゲイリーが参加者に向かってこんな質問をしました。

「もし、私とあなたがハンバーガー屋を始めたとしよう。それで、誰が一番売れるか競争したとする。もしもあなたがその競争に勝つために1つだけ条件を獲得できるとしたら、どんな条件が欲しい?」

多くの参加者が、
「秘密のソースだ」
「最高の牛肉だ」
と言いました。
中には、
「最高の立地だ」
「最安値で売ることだ」
という者もいました。

彼らの答えを聞いた後、ゲイリーは、言いました。
「わかった。あなたたちに望む条件は全部あげよう。
しかし、私にはたった一つだけ欲しいものがある。
それさえあれば、私はあなた達全員を打ち負かすことができる」

「一体何が欲しいんです?」

「腹を空かせた群衆だ!」
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このエピソードから言えるのは、多くの社長が商品を中心に考えてしまい、
お客様のことはまったく見えていないということです。

 

「これはいい商品なので、知ってもらえればきっとみんな欲しがりますよ。」
というのは社長が言ってしまいがちな言葉の一つかもしれません。

 

マーケティングの、商売の極意

しかし、これは商売をする上で危ない考え方ということができます。
今の時代「いい商品を作ること」よりも「商品のことを知ってもらうこと」の方がはるかに難しいと言われています。
つまり、「いい商品を作ること」よりも「その商品を必要としている人に届けること」が手間がかかる反面、お金をもたらすということです。

 

ではこれを映画について考えてみましょう。

 

ある映画がヒットする。

ということはたくさんの人がこういう映画に興味を持っている。(「腹を空かせた群衆」がいる)

ということはこれっぽい映画を作れば人が入る。(「群衆が欲しがるもの」を提供する)

 

なんという素晴らしい姿勢でしょうか。そこには「商品中心思考」のかけらもありません。
徹底して「腹をすかせた群衆」を常に探し彼らが喜ぶものを提供していこうとする発想がそこにあります。

 

「人が欲しがっているものを探して、それを提供する」

 

低予算で作られた「パクリ」映画を見ていて、まさかのマーケティングの極意に到達してしまいました。

 

PS
でも、どうやってそんな「群衆」を探せばいいんだ?
と思ったあなた。
>>コチラ<<にはこの極意を実践するためのアイデアがたくさんありますよ。

 

PPS
一説によると、日本のファンの「こんなサメ映画がみたい」というリクエストによって作られたサメ映画もあるらしいです。本当だとしたら、恐るべし。

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