シニア活用 待ったなし!

From:脇田優美子

あなたは知っていますか?

若くて元気なシニアは、どんどん減ってきている事実を。

「採用したくても、うちには若者なんて絶対来てくれない…」

「最近は、主婦パートだって、募集してもなかなか集まらない…」

「それなら、いっそのことシニアを雇ってみようか…」

もしそんなことを考えているなら、あなたは現実を知らな過ぎます。

シニアを採用することは、すでに厳しいのです。

今回は、最新のシニア採用事情を届けします。

高齢者が高齢化している

2017年を境に、60〜74歳の高齢者は減少し始めています。

75歳あたりから要介護認定を受ける人が増えるのですが、この75歳以上の人口が増え続けています。

あと5年ほどで、総人口の17.2%を、75歳以上の人が占めると予想されています。

つまり、60〜74歳までの、働けるシニアの数は減る一方だということです。

これは何を意味するでしょうか。

「若い人が来てくれないから、シニアでなんとか穴埋めしようか」などと思っているなら、かなりずれていると言わざるを得ないでしょう。

さらに言うと、シニアの日常をきちんと把握していなければ、採用戦略すらも立てられないのです。

働けるシニアの実態を踏まえた上で、彼らの生活に合わせた職場環境を整備しておかなければ、シニアを迎え入れることは難しくなります。

なぜなら、シニアを活用して業績を伸ばしている会社は、すでにしっかりシニア対応できているからです。

元気なシニアほど時間がない

それでは、実際のシニアの生活はどのようなものなのでしょうか。

病気ではない高齢者、つまり元気に動けるシニアは、毎日とても忙しく活動しています。

まず、年老いた親の介護をしていたり、配偶者の面倒を見ていたりします。

加えて、今は共働きの子供夫婦から孫の世話を頼まれているシニアがとても多く、子供世帯の家事育児に参加しています。

その他に、趣味でお稽古事やレッスンに通い、そこで意気投合した仲間ともいろいろ出かけます。

さらに、ボランティア活動に積極的に参加する人もいます。

サラリーマンでなくとも、とにかく忙しいのです。

こうした活動的なシニアに、自社で働いてもらうにはどうしたらよいでしょうか?

シニアにも、大きく分けると2つのタイプがあります。

1つは、現役時代の専門的な知識を今後も活かしたいと考えているタイプ。

もう1つが、仕事をしていたほうが老けないから、健康維持のために働きたい、だからお金を稼ぐことにはそこまでこだわらない、というタイプです。

中小企業が実際に採用を考える場合、後者のタイプであることがほとんどでしょう。

シニアにパートで働いてもらう際には、若い人とは違ういろいろな対応が必要です。

シニアならではの対応

まず、シニアはかなり大きな文字でないと読めません。

あなたが老眼なら、体感としてわかると思いますが、マニュアルや社内書類の文字は、シニア向けのフォントサイズに改める必要があります。

12ポイント以上にはしておきたいところです。読めなければ理解のしようもありませんから、対応は不可欠です。

それから、当たり前ですが、シニアは身体に無理がききません。若い人に比べて体調を崩しやすく、復調するまでにも時間がかかります。

シニアを活用していくつもりなら、多めに人材を確保して、1人当たりの労働の負担が軽くなるように設定しましょう。

若いパートよりも、時間を短くしたり、出勤の間隔を空けたり、シフトを柔軟にすることが求められます。

また、見落としがちですが、休憩時間は長めに取ることが必要です。

なぜなら、老化につれて人間は排尿に時間がかかるようになります。歩くスピードや動作も遅くなります。

単なるトイレ休憩であっても、シニアは時間がかかるのだ、ということをわきまえて、15分くらいは用意するようにしましょう。

シニアの求人

あなたが社長として、シニアを採用しようと決めたなら、シニアに向けた求人広告を出すことになりますね。

ここでも、若い人向けの広告とは異なる対策が必要になることは言うまでもありません。

シニアにはプライドがあります。

広告に「シニアもOK」「シニアも歓迎」などと書いてあったり、そのくせ広告の写真が若い世代であれば、見向きもしません。

「シニアも」という表現は、「ついでに」「しかたないから」という印象がありありとしています。

そんな会社にわざわざ働きに行きたいとは思わないでしょう。

シニア専用の広告にして、「シニアのあなたにこそ来てほしい!」ということを明確に打ち出し、訴えなければダメなのです。

シニア向けの広告ですから、当然、文字は大きく読みやすく、写真は意欲にあふれるシニア世代にしましょう。

そして、賃金よりもむしろ、健康増進や働きがいを強調するほうが興味を持ってもらえます。

もちろん、あなたの会社が広告どおりに、シニアの働きがいを実現できる体制でなければなりません。

広告と実際が違えば、シニアの口コミは強いですから、一気に悪い評判が立ってしまいます。

さらに、広告でシニアの不安を取り除くには、仕事内容を具体的に記し、「自分にもできそうだ」と思ってもらうことがポイントです。

そして、シニア向けの広告は、作成したら外に出す前に、一度必ずシニアの人に見てもらいましょう。

本当にシニアに読みやすいデザインか?
シニアの共感を得られる内容か?
シニアが疑問や不安を感じる記述はないか?

などをチェックしてもらうのです。

きっと、若い人では気づかないポイントを指摘してくれるはずです。

シニア活用は先手必勝

主婦パートだけでなく、働けるシニアの争奪戦も、これから激しくなることは目に見えています。

人手不足の問題がより深刻化する前に、シニア活用に踏み出すことが肝心です。

シニアの実情を十分に理解し、彼らにとってプラスになる環境を整えることから始めましょう。

シニアは若い人の目が届かないところにまで気働きができるなど、長所がたくさんあります。

採用してからは、彼らの得意な部分を発揮してもらいながら、自社の改善すべき点に意見をもらうなど、違った視点も取り入れることができるでしょう。

年長者の知恵をいただく気持ちでシニア活用ができたら、あなたの会社にも新しい展開があるかもしれません。

 

PS
中高年女性を活用したいなら、こちらの記事をご覧ください。

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