「社員を管理してはいけない」は本当か?

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From:脇田優美子

人の価値観が多様化する中で、社員に十分な力を発揮してもらうにはどうしたら良いでしょうか?

人材育成において、今は自主性を育てることに重点が置かれてきています。

経営者は人を「管理」してはいけない、という考え方に時代が大きくシフトしているタイミングですね。

たしかに、指示命令するだけの管理ではもう人は付いてきませんので、思うような結果を望むことは厳しいでしょう。

しかし実際には、社長のあなたが遠くから見守っているだけで、社員が自らあなたの望んでいることを汲み取り、その実現に動いてくれるなど、そうそうあるものではありません。

そのような意識の高い社員は数が少ないのが現実です。

そこで、指示や命令のようながんじがらめの管理ではない、効果的な社員への関わり方を目指す必要が出てきます。

今回は、経営者にとっての効果的なリーダーシップについてお伝えします。

「見守る」と「放置」の違い

社員の自主性を引き出すには、社員教育に工夫が求められます。

最近は人手不足のため、従業員に辞められては困るという心配から、あるいはパワハラの問題への警戒から、社員への指導があいまいになってしまうことが増えているようです。

ですが、元来人間は成長することに喜びを感じる生き物です。

そのため、例えば一通りの業務を先輩社員が教えたらあとはその繰り返しだけ、などという毎日であれば、社員にとっては仕事が退屈になり、自主性が芽生えるチャンスは生まれにくくなってしまします。

良い意味での緊張感がないと職場はどんよりとした空気が漂い、その雰囲気はお客様にも確実に伝わります。

小さい規模の中小企業であれば、やはり社長が直接社員に働きかけ育成していくほうが、会社は良い方向に向かっていくことでしょう。

社員教育の中身は、いきあたりばったりでなく、経営者がきちんと整備しましょう。

手を抜いて部下任せにするとそのツケは必ず巡ってきます。

社員の行動を把握する

あなたの会社の社員の人数が少なければ、例えば10人以内であれば、社長のあなたから一人一人に目が届くはずです。

ベテラン社員が後輩社員を教育する仕組みであっても、それが上手くいっているかどうかは、しっかり目配りしていればわかるでしょう。

あなたが直接指導せず、ベテラン社員に後輩社員や新人社員を指導してもらう場合、ベテラン社員が陥りがちなリーダーシップにはいくつかのタイプがあり得ます。

・相手に気を遣って甘やかしてしまうケース
・相手に教えるべき内容を一方的に伝えた後は、野放ししてしまうケース
・相手に高圧的に接し、監視するような態度を取ってしまうケース

これらに気づいて是正していけるのは、やはり経営者の立場のあなたです。

ベテラン社員などに人の指導を任せるにしても、社長のあなたが楽をしたい気持ちから目配りを怠ると、社員は望ましい成長を遂げることができず、残念ながら離職率も高くなりがちです。

結果的に会社の業績も上がらないのです。

社長自身が関わるなら

では、社長のあなたが積極的に関わろうとする時には、気をつけたいのはどんな点でしょうか?

それは、経営者という立場をきちんと意識することです。

たとえば社員に対して、「どんどん遠慮なく、気づいたら何でも言ってほしい」と伝えながら、社員が実際にそのとおりアイディアや意見を言ってくると、それを否定した挙句に、自分の考えを押し付けてやらせる、というのが、社長という人によくありがちな振る舞いです。

せっかくの社員の自主性や意欲を踏みにじるばかりか、あなたという人間に対する信頼も一気に失われてしまいかねません。

社員が意見を言ってきた時は、その意見やアイディアの中身がたとえ不十分なものであったとしても、その行動そのものを評価したり、相手の視点を広げるヒントを与えたり、一緒に考えたりすることで成長を促せるチャンスです。

指示でも命令でもなく、単なる管理とも違う、相手に向けた敬意と心配りを意識して、社員の向上心を育んでいきましよう。

そうした細やかな社長の感性が、必然的に業績にも反映されてくることになるでしょう。

 

PS
社員への上手な仕事の任せ方はこちら

 

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