公開日:2017/10/14

ステータスマーケティング戦略で利益アップ&安定成長を目指そう

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これは、売上が伸びず、経営が安定しない年商1億円足らずの中小企業の成瀬社長が、自社を年商10億円の会社に育て上げるために、他社に圧倒的な差をつける秘訣と言われる「12の付加価値」とやらを求めて旅をする物語である。(フィクション)

次に成瀬社長が向かったのは、某地方都市でエステサロン「ステータス」を経営している左別大輔(さべつだいすけ)社長のところです。このエステサロンは、都心の商業ビルの最上階4フロアで営業しており、周辺地域のセレブが通うことで有名なサロンです。

ただ、高級エステサロンの割には、メニューも普通で、入会費もそれほど高額でもなく、宣伝も派手ではありません。会員の大半は、普通のOLさんや主婦の方ばかりだそうです。経費だけでも相当かかるはずなのに、毎年かなりの利益を安定して出しています

成瀬社長は単刀直入に、その秘密を聞いてみました。

それに対して左別社長は「成瀬さん。ウチは、他のサロンさんと違って、徹底的に“えこひいき”しているんですよ。数段階のステータスを設けてね。」と答えました。そして、その詳細を話してくれたのです。
 

“えこひいき”する理由とは?

普通のエステサロンは、とにかく集客に困っています。ライバルのサロンにお客を取られないように、低価格でお客さんを呼び込みます。そうすると、利益を出すためには、経費を節約しなければなりません。従業員の給料も上げられませんし、設備の修繕などもできません。その結果、従業員の意識が低下し、お客さんの満足度が下がり、「安かろう、悪かろう」のお客さんしか集まってこなくなります。それがわかっていてもやめられないのです。

一方、「ステータス」では、とにかく、トップ20%のお客さんには徹底して“えこひいき”します。その中でも、トップ4%のお客さんには、スタッフが2,3名は付いて、できる限りのサービスを提供します。

受付は最下階にありますが、受付カウンターも一般用とVIP用に分けてあります。
VIP客が来ると、「〇〇様、いらっしゃいませ」と名前で呼びます。そして、受付横にあるVIP専用待合室に案内します。

このVIP専用待合室はガラス張りになっていて、柔らかそうなソファー、品のあるテーブル、毛の長い絨毯などの豪華な内装が丸見え。そこで、荷物を預かり、おしぼりと飲み物が出されて、受付を行います。そういった様子が外から見えます。VIPは受付が終わると専用エレベーターで最上階のVIPフロアに向かうのですが、外から見えるのはここまで。後は、VIPのお客さんしか知りません。

“えこひいき”でお客さんが得られる感情に注目

このようなVIPのお客さんは、「ステータス」に来ると自己重要感や特別感を得ることができます。それで、ウチの店のファンになってもらっています。

ファン、つまり超お得意様というのは、単にサービスを充実させるだけではダメなのです。「自分のことを覚えてくれている」「自分を特別視してくれる」「自分を重要視してくれている」といった感情を持ってもらえないといけないのです。

そりゃ、サービスの時間は長いし、使っている材料も高級なものを使っていますよ。ですが、それで無茶苦茶効果が違うかというと、そんなことはありません。それよりも、気持ちが変わるんです。背筋がピンとして、自分は綺麗になったと思うだけで、周りから見ると綺麗に見えるんです。

そして、そういうセレブを間近に見た他のお客さんは、自分もVIPになれば、あのようになれるのかもしれないと思って、頻繁に通ってきてくれるようになります。

ファン顧客が増えると利益が増えて経営が安定する

ウチの経費のほとんどは、お客さん全体の8割の、普通のお客さんで賄ってます。8割のお客さんからは利益はほとんどありません。ですが、残り2割のVIPのお客さんからの売上は、ほとんど利益になります。

そして、ファンとなったお客さんに、精一杯のサービスをすると、そのお客さんはよそのお店に浮気することがなくなり、定期的に通ってくれるようになります。ですから、毎月の売上、利益がほぼ想定できますので、経営が安定するのです。

とどのつまりは、自己重要感は人間にとって欠かせない感情なんです。それを満足させるための付加価値が「ステータス」なんです。そして、VIPのお客さんは、それを満足するためにお金を払ってくれているのです。

お店の立地やサービスの内容や技術なんかじゃありません。自分が満たしたい感情を手に入れるためにお金を払っているのです。これは、どんなビジネスにも共通だと
思いますがね。

成瀬社長は話を聞きながら

ファン顧客を作るためにステータスを利用
ステータス=自己重要感&特別感
ファン顧客がいれば利益が増え、経営が安定
どんなビジネスにも使える付加価値戦略

とメモしました。

同時に、自分のビジネスのファン顧客は何人いるのだろうか、ファン顧客を増やすにはどうしたらいいだろうか、ということを考え始めて、思いついたアイデアも合わせてメモしていました。

左別社長の話が終わった時には、今すぐにでも出てきたアイデアを実行したい衝動にかられましたが、そこはぐっとこらえて、左別社長にお礼を言って、次の付加価値戦略を聞き出すために「ステータス」を後にしました。

さて、次は、どんなアイデアを得られるのでしょうか?

P.S.ブレイクスルーしたい社長に話題の場所があります

中小企業経営支援会

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