人を雇う社長なら、知っておくべきトラブル対策

From:脇田優美子

あなたの会社が人を雇わなければ運営できない体制の場合、社長のあなたが頭を悩ませるのは、人手不足の中でどうやって人手を確保すればよいのか、ということでしょう。

しかし、この問題は、雇われる側からはまるで反対の状況として捉えられます。

経営者は人を雇うこと自体が最優先事項になっているのに対して、雇われる側は、「嫌だったら他にいくらでも働ける場所はある」くらいに思っているという実態があります。

この事実を直視しないと、困ったことが起こります。

 大きなリスク

社員やパートさんを募集しても、面接を受けに来てくれる人さえなかなか集まらない現状では、どうしても採用基準が甘くなってしまいがちです。

以前であれば不採用にしていたような人でも、まずは雇わざるを得ないような場面もあるでしょう。

そのようにして採用された人物は、内心は楽な気分で構えているのです。

そうなると、やる気が今ひとつだったり、能力不足でも本人に危機感がない、というような困ったことが起こります。

経営者のあなたは、以前であればきっちり指導したり、ついてこられなそうな人には辞めてもらうなどしていたかもしれません。

ところが今は、経費をかけてようやく採用したので、何とか育てて、その従業員に定着してもらいたいと考えるのではないでしょうか。

しかし、能力が低く意欲に欠ける人を社内に置いておくと、真っ先に迷惑が及ぶのは同僚、つまり既にいる社員たちです。

ダメな従業員への対応をあいまいにしていると、実害を被った社員が辞めてしまう、という予想外のトラブルが発生する危険が高まります。

優秀な従業員ほど、嫌気がさして転職を考え始めてしまうというリスクを、社長のあなたは気にかけておく必要があるでしょう。

 どうしたらいい?

そうは言っても、経営者であるあなたは忙しくて、目配りも個別の対応も行き届かせるのがかなり難しいことと思います。

採用の基準が緩くなってしまっているなら、その分教育や指導は手厚くしていかなければ人は育ちませんが、なかなか手が回らないのが現実かもしれません。

ただ、この問題をしっかりクリアしないと、今後の人材難の中で、ヒトの側面で経営がうまくいかないことが続いてしまいます。

それでは、何から手をつければよいでしょうか?

経営者として対策できることは2つあります。

1つは就業規則です。

 「話せばわかる」はない

人手不足、働き方改革、SNS時代、どれを取っても経営者の側が手を打っていかないと、コントロールが効かない状況です。

特に最近は、雇われる側の権利意識が高まっているため、いい加減な対応をしていると後々のトラブルにつながってしまうこともあり得ます。

「うちの会社では昔からこうだから」とか「何か問題になったら、そこで話し合えばいい」というのは、残念ながらもはや通用しないでしょう。

やはり目立って多いのは、雇われている側の人間が、会社の内情や社長の悪口をインターネットに書き込む行為です。

本当にいとも簡単に情報漏洩や問題発言をしてしまう従業員が多いので、経営者の側からすれば信じられない気持ちになると思います。

しかし、それだけSNSへの投稿が当たり前になった時代だということを受け止めなければなりません。

会社に不満を感じれば、後のこともあまり考えず、何でもネットにつぶやいてしまうという、経営者として見逃せない現状があるのです。

だからこそ、自社の就業規則を今一度見直しましょう。

ずっと前に作ったきり、社長の自分もほとんど目を通していない、というのではかなりまずいです。

ぜひ、就業規則で決まりごとを明確にし、内容をまず今いる従業員に周知徹底しましょう。

その上で採用では、新しい人が入社する際に、就業規則を示しながらしっかりと説明を行います。

後で、「そんなことは聞いていなかった」とか「知らなかった」という問題が起こらないように、就業規則を説明して、必ず承諾書にサインをもらいましょう。

就業規則にSNSの使用に関する規則も盛り込むことが必須です。

 焦らず見極める

採用後のトラブル対策として有効なのが、試用期間を設けて見極めることです。

試用期間の間に、社長や上司に対する態度はどうなのか、仕事への意欲があるのか、遅刻や欠勤はどうなのか、他の社員との意思疎通に問題はないか等、把握したい点はたくさんあるはずです。

就業規則や契約書には試用期間を明記しましょう。

そして試用期間中は、ただ漠然と新人を眺めているだけでは意味がありません。

試用期間中に身につけてもらう内容、クリアすべき行動などを、予めわかりやすく定めておくことが必要です。

たとえば、挨拶、遅刻、マナー、報告、連絡、相談など、項目を具体的に列挙したチェックシートなどを用意するとよいでしょう。

それを採用時に示し、「試用期間の終了時点で基準をクリアしていない場合、本採用はしない」ということを会社と相手との間で合意し、サインをもらっておくのもひとつの方法です。

そして、試用期間中は毎週、社長もしくは上司と新人が面談してチェックシートを確認します。

このようにすれば、経営者としてあなたが、採用と教育に熱意を持って本気で向き合っていることが相手に伝わります。クリアすべきポイントも、チェックシートで明確に示すことができます。

新人本人も、自分がどこまでできていて、何がまだクリアできていないのかがわかります。

結果的に、向上心の足りない人が居座りづらい会社になれるのです。

せっかく費用と時間を使って従業員を採用し育てるのですから、会社の発展につながる仕組みにしていきましょう。

就業規則と試用期間チェックシートの活用を面倒と考えずに、ぜひ戦略として取り組んでいってください。

 

PS
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