あなたは自社の価格戦略の間違いで大損していませんか?

さて、あなたに質問です

あなたが複数の商品を扱って居る場合、価格表を作っているでしょうか?もし作っているのなら、その価格表をみてください。

価格表の商品は高いものから順に並んでいるでしょうか?それとも安いものから順に並んでいるでしょうか?

もし、あなたの商品の価格表が安いものから並んでいたら、あなたはみすみす利益を取り逃がしているかもしれません。説明しましょう。

あなたが社員数名とレストランでランチをすることになった場面を想像してください。席に案内されてメニューを渡されたら、680円の日替わりランチから順に、840円、980円、1,270円、そして1,980円の5種類のランチがありました。さて、どれを選びますか?

一方、同じ値段のランチメニューが、1,980円、1,270円、980円、840円、680円の順番で並んでいたらどうでしょうか?当然ながら、懐具合や気分などによって違うと思いますが、おそらくこの場合、680円のランチを選ぶ可能性は低いのではないでしょうか?980円のランチでさえ「安い」と感じるのではないでしょうか?

これは、人は一番最初に見た価格を基準に考える傾向にあります。これを「アンカリング効果」と呼びます。

アンカリング効果とは

アンカーとは船を係留するために使う錨のことで、先行する何らかの数値(アンカー)によって後の数値の判断が歪められ、判断された数値がアンカーに近づく傾向のことをさします。別の例で説明しましょう。

例えば、あなたがインターネットである商品を探しているとしましょう。検索で引っかかったサイトのトップページに掲載されている商品の多くが、1,000円から2,000円ほどです。その中からお目当の商品を探し出したところ、3,980円で売られていました。さて、この商品は高いと感じるでしょうか、安いと感じるでしょうか?

おそらく「高い」と感じるのではないでしょうか?

次に、別のサイトを見てみました。そのサイトのトップページに掲載されている商品の多くは、5,000円から10,000円程度のものです。そこでもお目当の商品は3,980円で売られていました。この場合は「安い」と感じるのではないでしょうか。

そして、この商品をどちらで買うかというと、おそらく後者ではないでしょうか。なぜなら、そもそも高価なものを扱っている店なので、信頼性が高いと感じるからです。

ですから、もしあなたが売りたい商品が、5,000円から6,000円ほどの価格帯だった場合、集客のために用意した1,000円から2,000円という基準を最初にお客様がインプットしてしまうと、5,000円の商品を見た時に「ここは5,000円の商品を買うべきお店ではない」と感じる可能性があるので要注意です。

セールで「通常価格」を提示する理由

セールの時に、わざわざ通常価格を提示してからセール価格を示すのも、アンカリング効果により「お買い得感」を出して購買意欲を高めるためです。

30,000円の商品があった場合、通常であればお客さんは製品の品質や価値が価格に見合ったものかどうかを検討して上で購入を判断します。ですがそこで、「通常価格50,000円→特別価格30,000円」と表示することで、先に提示した通常価格50,000円という情報がアンカーとなり、30,000円という価格に対して「20,000円値引きされている」とお買い得に感じられます。

以上は「価格のアンカリング効果」だったので比較的わかりやすかったと思いますが、実はアンカリング効果は価格だけではありません

知らないうちに、こんなアンカーを降ろしていませんか?

もし、あなたのお店で、クーポンを毎日送ったり、セールを頻繁に開催しているなら要注意です。

あなたのお客さんは、あなたのお店を「定価で買う店ではない」とアンカリングしているかもしれません。「クーポンを使わないと損だ」「セールがあるからそのときに買おう」という気持ちになっているお客さんばかりを集めている可能性があります。いつもセールを行っている状態になってしまうと、お客さんはいわゆるセール待ちになり、値段が下がった時にしか買い物をしなくなってしまいます。

集客のためにはクーポンやセールも必要でしょう。ですが、それをやり過ぎると粗利の低い商品だけが売れ、いつまでたっても忙しいばかりで経営は楽にはなりません。そればかりか、質の良いファン顧客を獲得することができなくなります。

粗利単価の高い注文を増やしたければ、逆に「安い買い物をするためのお店ではない」という印象をお客さんに与える必要があります。お客さんとの最初の出会いの時は薄利でもいいのです。ですが、そこからはファン顧客になってもらえるように、セールス以外に、お客さんに役立つ情報を頻繁に発信したり、日頃の感謝を述べたり、たまには通常のセールス以上の特別な割引をするなどをして、粗利の高い買い物をしてもらえるように工夫する必要があります。

「送料無料」vs「割引」

最近は状況が変わってきましたが、一時期は、どんな場合でも「送料無料」をサービスとしているショップをよく見かけました。このようなショップの場合には、「送料無料」がアンカーとなってしまい、購入金額がいくらであろうと送料無料なので、高い買い物をする動機が起きにくくなります。

悪くすると、送料負担のため、ほとんど利益が残らないような商品ばかりが売れて、その他の商品は全く売れず、モールへの支払い分だけ赤字になるといった状態にもなります。

「割引」の場合には購入金額が高いほど値引き額が大きくなるので、高い買い物をする動機が起きやすくなります

前述の通り、しょっちゅうセールをやるのはよくありませんが、年に数回だけ、しかも良質で希少な高額商品を他社よりも割引して販売するということがアンカリングされると、お得意さんにも喜んでもらえるかもしれません。

あなたのお店のポジショニングは?

アンカリング効果についてご紹介してきましたが、価格の表示であれ、セールの方法であれ、結局は、自分の店をどうポジショニングするかにかかってきます。

通常、中小規模のお店の場合には低価格戦略は破滅の道を歩むことになります。見込み客に自社のことを知ってもらうには思い切ったセールや広告も必要ですが、問題は、その後、リピート購入してもらい、さらには高額商品のお客さんにシフトしていってもらうために、自分のお店をお客さんの中でどのような店に位置付けてもらうのか?ということを考えなくてはいけません。

あなたのお店が、近所のスーパーでは売っていない健康に良いお惣菜の店なのか、どんな不具合・相談でも10分以内に駆けつけて修理してくれる電器屋さんなのか、購入前に知識豊富なオペレーターと会話をしてお客さんが納得した上で注文するネットショップなのか、そういったあなたの強みを生かしたポジショニングをした上で、それを引き出すための価格戦略を取るようにしてください。

P.S. あなたのお店の強みを見出し、ポジショニングと売り出し方法を考えるプロがセールスライターの役目です。そんな一流のセールスライターのノウハウが詰まったガイドブックがあります

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